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お出かけサロン

お出かけサロンは、どなたでも参加できます。
お一人の参加も大歓迎!すぐにお友達になれます。
月に1度バスの旅をします。
お出かけサロン  
お出かけサロン 月に1度バスの旅をして、季節の味わいを散策しませんか?どなたでも参加できます。 ゆっくりペースで、歩くのに自信のない方でも大丈夫。
トイレ休憩も十分取っていますから安心です。
趣味を楽しむのトピックス
もう一つのお出かけ
 家の中でも車いすで、心を閉ざしたまま、着替えやオムツ交換も2日でも、3日でも拒否するほどでした。さむくて暗い部屋のベッドに丸まっていました。
 そんな“しーちゃん”もなでしこに来てから3日目には自分で立ち上がって2〜3歩歩きました。そしてサロンで隣の人が話しかけても、嫌がらずに、「そうね」とか「よかよ」とか返事をするようになりました。
毎日毎日少しずつ、少しずつ心を開いて、10日目には、笑ったり、野口雨情の歌をなぞったりしていました。
 そんなある日、生まれた家の話をしだしました。そこに行きたい、行きたいといいます。
担当のヘルパーさんが、たまたま同じ集落の出身の方で、年代は違いましたが、あれこれ詳しく話をするうちに、大体場所が特定できました。
もうひとつのお出かけ

 思い切って訪ねることにしました。
運転手は退職ボランティアのYさん。五條堀さんと、その地の出身のヘルパーさんが付き添いました。あたりをぐるぐる回りましたが、思い出せません。ひっそり静まり返って、通る人もいません。
やっと一軒のお店を見つけて「このあたりにOOさんという家がなかったでしょうか?」と尋ねました。「ちょっと判らないけど、角を曲がって二軒目のOOさんが古くからおられるから、あそこならわかろう」と教えてくれました。
早速尋ねると、「まあ!しーちゃん。なつかしか〜。一緒に小学校に通いよったろう」でもしーちゃんは無反応。
いろいろ事情をはなすと、28年まえに壊されたしーちゃんの家の跡まで案内してくれました。「ほらここに井戸があったろう。この横に桜があったけど、今はもう跡だけしか残ってなくて。」しーちゃんは全く無反応に、ただじっと立っているだけでした。

もうひとつのお出かけ
 翌日サロンからの帰り、車から降りようとしません。
「ここは家じゃない。
私の家は00にあるから、そこに帰らんといかん。」
やっとの思いでなだめて、車から降ろしました。
翌日も、そのまた翌日もそういいます。
無反応だったのに、しーちゃんの頭の中にはしっかりと生家のことが思い出されていたのでしょう。
4日目のこと、夜8時ごろ近所の方から電話がありました。
家から1.5キロも離れたところをしーちゃんが一人で歩いていたというのです。
急いでで駆けつけると、「家に帰らんといけん」と言います。
明日明るくなったら運転手さんに連れて行ってもらうから今日はもう寝よ」とやっと説得しました。
翌日、しーちゃんはお菓子の黒棒を2本しっかり握り締めていました。
オムツを着替えるときも、ご飯を食べるときも絶対に離しません。
訳を聞くと、「運転手さんに渡して、OOまで行ってもらわんといかんから」 高価な高価な運賃を運転手さんは、少し涙をにじませながら、大喜びで受け取り、OOへと車を走らせました。
井戸の跡にたたずんで、しーちゃんは今度はよく理解できたようでした。
ここにあった家は取壊されてなくなった事。
出迎えてくれるお母さんも今はもういない事。
いつも遊んでいた、家の前の疎水だけが、変わりなくさらさらと流れていました。
時々水に光が反射して、きらきらと光りました。みんなの目にも涙がきらきらと光っていました。
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